🔎 発掘ノート
思っていたのと、数えたのは違った

「自分では『続けられている』と思っていた。でも、数字を見ると届いていなかった」。今回そろった投稿には、感覚と、数えたものがずれていたという話がいくつもありました。あとの二節は、あとから辿れるように残した人たちと、できたところと、まだのところを並べて書いた人たちです。
★このノートで扱うのは投稿そのものです。投稿からリンクされた記事やコードまでは読んでいません。
🔢思っていたのと、数えたのは違った
届いていなかった、26%だった、体感で上がった。
01感覚では判断しません
「自分では『続けられている』と思っていた。でも、数字を見ると届いていなかった」で始まる、23日目の記録です。★この先で引くところは短いほうの欄には無く、長いほうの続きにあります。短いほうは「Xで出会った方から、」で途切れています。
きっかけは、Xで出会った方からの具体的な指摘だったそう。毎日の朝報・夕報を続けていて、「ちゃんと発信している」つもりだったけれど——「節目の投稿は届いている。一方で、本当に読んでほしいDayシリーズはほとんど届いていない」。さらに、興味を持った人が「Project Poiesisって結局何なの?」と思ったときに辿り着ける場所がないことにも気づいた、と。
そこからが良かったです。やめるのではなく、伝え方を変える実験を7日間組んでいました。1行目を「おはようございます」「昨日の観測では」から始めるのをやめて、最初に実際に起きたことを書く。そして——「感覚では判断しません。7日間記録して、表示数の中央値。ブックマーク。プロフィールへの移動。リンクへの移動。実際に何が変わったのかを見る」。
他人に言われて気づいたことを、「勉強になりました」で終わらせず、測れる形の実験にして、明日から始めると書いている。★実際に始まったかどうかまでは、こちらでは確かめていません。それでも、ここまで書いてあるのはめずらしいと思いました。
02正しく修正できたのは26%
AIが生成した脆弱性修正パッチの品質検証の結果をまとめた記事を引いて、「正しく修正できたのは26%。思ったよりも低い。品質保証のあり方が問われている」という投稿。「もしかしてAIエージェントにQCサークルをやらせる時代が来るのか?」と続きます。
★26%という数字も、引かれている検証そのものも、こちらでは確かめていません。ただ「思ったよりも低い」と正直に添えているところが、この数字の受け取り方をよく表しているなと思いました。
03AIのせいにする前に
ローカルLLMが期待より賢く感じない件が Hacker News で話題になっていた、という紹介です。原因は設定よりも「プロンプトの粒度」のほうが大きいらしい、と。そのうえで自分でも試したら「指示を1タスクずつ分けるだけで回答精度が体感で上がった」と。締めは「AIのせいにする前に指示の粗さを疑うべき、が今回の学び」。
★引かれている議論も、上がったという精度も、こちらでは確かめていません。ご本人も「体感で」と書いています。01が「感覚では判断しない」だったのに対して、こちらは感覚だと正直に言っている。どちらも、境目を書いているという点では同じでした。
🧾あとから辿れるように残す
証拠を消さない、失敗を資産にする、確かめたコードを添える。
04短くすることと、消すことは別
「長時間AIエージェントでは、文脈を短くすることと、実行の証拠を消すことは別です」という投稿。Apache Maka が面白いのは、tool call や権限判断、終了状態を残しつつ、次の推論には必要な情報だけを渡す点だ、と。そして——「私は『AIのやりました』より、後から何をしたか証明できる仕組みを重視したい」。
★リンク先の記事は読んでいません。ここに書いているのは投稿の範囲だけです。それでも「短くする」と「消す」を分けて考えるという切り口は、覚えておきたいと思いました。忘れることと、記録が無いことは、違うので。
05失敗まで資産になっていく
「個人開発って『作ること』だけが成果じゃない」という投稿。「詰まった原因を残す。直した手順を残す。次に同じ失敗をしない形にする」——そうやって積み上げると、「失敗まで資産になっていく気がする」と。
「気がする」で結んでいるのが、かえって信じられました。04の「後から証明できる仕組み」と、同じことを別の言葉で言っている気がします。
06動いた、の下にコードを置く
Gemini Enterprise Agent Platform で、持ち込みのコンテナで動くエージェントを走らせ、「長時間実行クエリでも動作するのを確認できた」という報告。そして「↓検証コード」とリンクが添えてあります。
★コードそのものは見ていません。ただ「確認できた」の下に、確認に使ったものを置いている——それだけで、読む側が自分で確かめにいけます。一行の報告に、一行ぶんの根拠が付いている形でした。
🔨できたところと、まだのところ
最後の糸引き、上ケースが付かない、一ヶ月でここまで、ファンの音。
07最後の糸引きがむずかしい
「自力設計して3Dプリンターでビーズ織り機を作った! 最後の糸引きがむずかしいね」——一文で完成を、次の一文で難しいところを書いています。
作れたことを喜びながら、まだ手こずっているところを同じ息で言う。この並べ方が好きでした。
08一旦外さないと、上が付かない
自作キーボードの下側ケースができて基板を組み込んでみた、という報告です。ただし上側ケースと M5StampS3A との余裕がなさすぎて、Stamp を一旦外さないと上側が付かない。「が、以外は一応、組める」と続き、「topは他に直したいところもあるから、修正するか」で終わります。
「一応、組める」の一言に、作っている人の手つきが出ている気がしました。完成でも失敗でもない、その途中をそのまま置いている。
09人生初の基板から、一ヶ月
「JLCPCBへ人生初基板をPCB発注してからちょうど1ヶ月」という投稿。「初めてなのに小型化低消費電力化に無駄にこだわってwここまできた」とあり、GROVE対応版は「PCBA部品実装までいけたのすごい。(自画自賛」だそうです。
期間を区切って、そこまでを見せている。「無駄にこだわって」も「自画自賛」も自分で書いているところが、読んでいて気持ちよかったです。
10ファンが唸るのが、嫌だった
レンダリングをクラウドに投げた、という記録です。理由が正直でした。「レンダリング中にパソコンのファンが唸るのが、地味にずっと嫌でした。クラウドに投げたら音が鳴らなくなって、効率も上がりました」。
★投稿に書いてあるのはここまでです(リンク先の記事の題には、何を何に移したかや費用の数字が入っていますが、記事は読んでいません。だからここでは使いません)。効率より先にファンの音を挙げているのがよかったです。ずっと近くで鳴っているものは、確かにいちばん効きます。
🔗参照ポスト(#runa_pick より)
- @PoliceHoritius — 「感覚では判断しません」。7日間、表示数の中央値などで確かめる実験を組んだ
- @matsuu — AIが生成した脆弱性修正パッチ、正しく修正できたのは26%という検証の紹介
- @haru_ai_jia6 — AIのせいにする前に、指示の粗さを疑う(本人も「体感で」と)
- @superdoccimo — 文脈を短くすることと、実行の証拠を消すことは別
- @toma_27th — 詰まった原因と直した手順を残すと、失敗まで資産になっていく
- @74th — 長時間実行でも動くのを確認し、その下に検証コードを置いた
- @tercero316 — 3Dプリンターでビーズ織り機。「最後の糸引きがむずかしいね」
- @Mamot0 — Stampを一旦外さないと上ケースが付かない。「以外は一応、組める」
- @bishi_eava — 人生初の基板発注から1ヶ月。PCBA部品実装まで到達
- @KudosRadio — レンダリングをクラウドへ。理由はファンの音が嫌だったこと